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2008年4月12日(土)〜13日(日)
雪氷災害調査チーム 第一回研修会


天候:快晴
雪量:十分
雪質:5〜10センチの新雪
参加者:14名(欠席者5名)
 研究部門:秋田谷英次、荒川逸人、岩花剛、尾関俊浩、兒玉裕二、澤柿教伸、杉山慎、
山田高嗣、山野井克巳
 ガイド部門:阿部幹雄、大西人史、佐々木大輔、奈良亘、宮下岳夫

雪氷災害調査チームWebページ

 2008年4月12-13日の週末、十勝岳温泉凌雲閣に宿泊し、チームメンバーの14名が参加して「雪氷災害調査チーム」の第一回研修会を開催しました。
 12日夜には、災害調査チームの運営のありかたについて活発な意見交換を行い、実務的なことを決めたり、検討課題などが浮き彫りになったりしました。
 13日は快晴の好天に恵まれ、凌雲閣周辺で研修を行ないました。積雪調査は災害現場で行う調査を実際に行い再確認をするとともにガイド部門のメンバーにも講習を行ないました。 
 登山技術は、ロープを使って急斜面を登る、下降する方法、アイゼンとピッケルの使い方の研修を行ないました。
 雪氷災害調査チームのメンバーがフィールドに集まり研修を行なえたこと、じっくりと意見交換をできたことは、大変有意義でした。
 来シーズンには第2回研修会を開催したいと考えています。
 なおこの研修会の費用は、「(株)とっぴー」からの寄附金を充てました。

雪氷災害調査チーム代表 阿部幹雄

12日:《運営に関するミーティング》
・秋田谷先生製作の「雪粒撮影装置」解説、雪の結晶写真紹介など
・調査チーム運営体制等の検討

13日:《実技研修》
・雪氷調査法研修
・登山技術研修(ビーコン捜索、ロープワーク、アイゼン&ピッケル練習)


実技研修準備
午前中は雪氷調査法研修。研究者部門のメンバーがガイド部門のメンバーに調査法を指導する

「雪粒撮影装置」
秋田谷先生制作


撮影の状況
ガイド部門のメンバーに配布された。今後の活用が期待される

スノーピット掘り
幅1〜2メートル
理想的には地表まで掘る

ピット完成

斜度測定

スケールの設置
斜度に対して垂直となるように

層構造の観察
硬度や密度を観察する

雪質と粒径の観察
ルーペと粒度ゲージを使用する

雪温測定
まず日陰をつくり雪面の測定

ピットにて10cm間隔で雪温測定

2センサー型サーミスタ温度計を使用すると効率的に測定できる

密度測定
角型密度サンプラーで採取した雪を、風の影響を受けない場所に設置した重量計で測定する

大きなアルミ製スノーサンプラー

塩ビ製スノーサンプラー

上載積雪荷重測定
斜面の安定度SIを求めるために、上載積雪荷重を測定する。そのためにスノーサンプラーを使用する

シアーフレームテスト
弱層に対する張力の測定

積雪安定性チェック
コンプレッションテスト

最後に、必要最低限の雪氷調査法、調査の優先順位などについて講義を受けて終了

凌雲閣に戻ってから雪崩調査カードの説明を受けた

午後からは登山技術研修
今度はガイド部門のメンバーが研究部門のメンバーに登山技術を指導する

崖尾根で訓練を実施
ちょうど小規模な雪崩も発生していた

ロープによる確保技術の基礎

制動確保などを練習

トップロープでの登攀訓練開始

支点確保

ブルージック結びを使用した登りの訓練

肩がらみを使用した下降の訓練

ロープでの訓練終了

アイゼン・ピッケル訓練
斜面をジグザクに登って、アイゼンの足さばきの訓練


全体状況

滑落停止訓練

ビーコン講習

時間が無くて、機器の説明で終了
捜索訓練は次回へ持ち越しとなった

安政火口方面をバックに記念撮影

研修終了

ホコ岩が見える
天候に恵まれた一日だった

使用写真は、大西のSONY HDR-SR7ハンディカムからの動画切り出し(16:9)とフォトモード(4:3)


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