DTV

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第一章 立志青雲編
第二章 撮影・編集編

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カメラ(静止画)で満足できなくなったあなたへ、ビデオ(動画)の世界へようこそ。

第一章 立志青雲編

DTV。
こんなに苦労して、こんなに夢中になって、こんなに満足感を得られるものには、なかなか出会えないだろう。この年になって徹夜で物事に打ち込んだのはひさしぶり。恐るべしDTV。

私は、なぜか10年ほど前にNHK技術研究所で映像編集のイロハの研修を受けたことがあったりして、ビデオ編集には関心を持っていた。しかし、その後は憧憬だけを残して何年間もビデオの世界から遠のいていた。一度プロのビデオ編集環境を知ってしまうと、あの便利な機材の数々がないと編集を行う気を無くしてしまうからである。
同時にプロの撮影・編修機材の高価さも知って驚いた。(一般には、なかなか売ってくれないことも)
そんなわけで、今までビデオ機材も一切持たなかった。なまじ当時の民生用機材でビデオ道を追求すると、泥沼にはまってしまいそうだったからである。
そんな状況に変化が生じてきたのは、数年前にDV(デジタルビデオ)カメラが登場してからである。劣化のない画像。そこそこ高いクオリティ。
いよいよか?いや、まだだ。編集環境が揃っていない。
そしてやっと!本当にやっと1998年の暮れに、IEEE1394規格によるコンピュータとDVへの接続による編集環境(DTV)が整った。長い10年間だった。
これで、ハードウエア的には何の障害も無い!
さらに、テレマークスキーを始めてから、この楽しさを伝えるのは写真では不十分だと感じたことと、一連のスキー馬鹿ビデオを見てしまい盛り上がってしまった。動機も十分。もうダメだGo!
というわけで、速攻で機材一式をそろえてしまった。

機材:
DVカメラ:SONY DCR PC-1+防水ケース+大容量バッテリー(写真1)
編集用コンピュータ:Macintosh PowerMacG3 300 (yosemite) RAM:256M HD:16GB(写真2)
ソフト:Adobe Premiere 5.1J

機材更新(00.07.25):
編集用コンピュータ:APPLE POWER BOOK G3 500 RAM:192M HD:12GB+20GB(FIRE WIRE)
ソフト:APPLE FINAL CUT PRO
ビデオ機材:SONY WV-DR5

一昔前のβcamベースの環境と比較すると1/10以下のコストでできます。これは凄い、まさしく我々は今、DTV革命を目の当たりにしているのです。これに参加しない手はない!(そうでしょ?)しかも、現在はiMacDVやVAIO登場でさらに安くDTV環境が構築できる。よい時代ですなあ。さあ、あなたも一緒に!!

SONY DCR-PC1だが、手ぶれ補正機能のおかげで、三脚を持って歩かなくても済むのがうれしい。さらには、静止画を取り込むことによってデジカメの代用にもなる。これは720×480ピクセルという画像の上限があるが、コマ送りで決定的瞬間を取り出せるので大変重宝している。

第二章 撮影・編集編

でわ、具体的に私の撮影・編集のノウハウを紹介しましょう。
冬山での撮影ではイロイロ注意点がある。防水と寒さ対策である。
まず、防水に関してはカメラを防水ケースに入れて使用している。これ で水深2メートルまで防水はばっちり。ただし、オリジナルの防水ケースにはいろいろな凹凸があり雪がそこに詰まって大変だったので、極力凹凸を減らす為に必要の無いパーツはすべて取り外した(写真3,4)。

問題は寒さ対策である。
ビデオの動作保証温度はマニュアルでは0度まで。保存温度は-20度である。しかし経験値では-25度前後でも作動する。
よく、寒さ対策でカイロを使用するというのがあるが、防水ケースの中にカイロを入れるとレンズ部分で雪が溶けた後氷結しまい厄介である。そこで私は逆に使用前に機材を外気にさらしてケースの内部は外気温と同じくらいになるようにしている。さらに内部結露を防ぐために防水ケース内に乾燥剤を入れている(写真5 ,6)。この方法は非常に有効である。
バッテリーは、リチウムイオンバッテリーであることが前提条件である。標準の小さなバッテリーではすぐバッテリー切れになってしまうので、大容量バッテリーを買おう。使用時間はカタログ値の1/2くらいまで低下するが、ニッカドバッテリーと比較すると雲泥の差である。
それでも、先日-25度の条件下ではバッテリーの残が十分あると表示されていても勝手に電源が遮断される現象に見舞われた。どうやらこのあたりの温度が使用条件の限界の様だ。
次に問題なのは、ファインダーの液晶が低温下ではコントラストが低下してほとんど見えなくなること。以前大雪山の旭岳へ吹雪の中登りながら撮影したのだが、レンズが雪ですっかり覆われたまま、だいぶ録画してしまった。例によってファインダーがパーになっていたので、まったく気づかなかったからである(^_^;)。がっかり。光学ファインダー付きのDVカメラがあればよいのだが、現在の製品には見あたらない。
仕方がないので、ファインダーを覗きながらもう片方の目も開けて撮影しよう。あとはカンだ。

撮影方に関しては、冬山の中では、ただ待つだけでも大変な負担になるので被写体となる方々対して撮影準備に時間はかけられない。私は基本的にカメラは紐でたすき掛けにして携帯し、いつでも撮影できるように心がけている(写真7)。滑降時にはじゃまだが業務用カメラを肩乗せすることに比べるとなんでも我慢できる。
スキーヤー撮影のコツは、滑降場所からなるべく離れてロングから撮影すること。被写体が近いと移動に合わせてズームを使用することになるが、防水ケース越しのグローブをはめてのズーム操作は難しいからである。
それと、撮影前には必ずレンズに雪が付いていないか確認しよう。あとは転倒すると雪の除去が大変だからなるべく転ばないように!(^_^;)

さて、こうして苦労して集めた素材を生かすも殺すも編集しだい。
私はFINAL CUT PROを使用している。
こいつは何でもできるが同時に敷居も高い。
私は使うたびに使用法を忘れてしまい、マニュアルが手放せない程である。この辺は、EditDVとかiMovieとかが操作性が良いと聞いている。
DTVのノンリニア編集では、音楽に対して映像をフレーム単位で合わせられるし、極端には作品を終わりから始まりに向かって編集することもできる。自由なノンリニア編集の醍醐味を味わいながら楽しんで編集しよう。
私は、音楽を決めてから映像を大まかに並べていって、その後細かく調整していく方法で作品を作っている。この辺は皆さんのお好みで(^_^)。
どうしても、私のビデオ作品が見たいという奇特な方はメールを下さい。

写真1
写真2
写真3
写真4
写真5
写真6
写真7
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