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2004年3月20日(土)
三段山スキーツアー(フリコ沢は怖かった)
危険!! 雪崩・急斜面

今日は過酷なツアーだった。三段山山頂から安政火口への滑降を目論んだのだが、強風、視界不良、アイスバーン。登りで滑落し、山頂では視界が回復するまで一時間以上ツエルトの中で耐えた。
やっと少し視界が回復したが、安政火口へのルートはガリガリで、転んだら滑落して死にそうだったので滑降中止。
唯一雪が付いていたのが三段山山頂からフリコ沢へのルート。しかし、ここはこの時期には極めて雪崩の危険性が高い。
おまけに、雪質は雪崩の危険性が高い風成雪っぽい感じだ。弱層試験の結果は、5センチ下が手首で切れたが、40センチほど下のアイスバーン層とその上の層は腰で引いても大丈夫だった。俺たちの基準だと滑降オーケーだが、とても嫌な・・雪崩れそうな予感がする。
「なんか、嫌だなあ」誰もファーストを滑ろうとしない。皆の野生のカンがやばそうだとささやくのだ。旦那は、そっと雪崩エアバックの安全装置を外す。-10度なのに緊張で汗ばむ。
「じゃんけんしようぜ!負けた人がファースト」しかし、誰もじゃんけんすらしようとしない。無言の視線の圧力が唯一独身のぱっちまんへ集中する。
「また俺かよ!」観念して、あまり視界の良くない急斜面へダイブしていくぱっちまん。旦那とかっちゃんは、雪崩れたときの消失点を見失わないよう目をこらす。
一気にボトムまで滑っていくぱっちまんの無事を確認した。
「あー大丈夫みたいっすね。行きますか」「イヤッホウ!」
恐怖の斜面も滑ってみるとあっと言う間。
緊張から解放されて、沢のボトムではいつも以上に盛り上がった。しかし、次回からは滑降に際して嫌な予感がしたときにはきっぱりと滑降を中止したいと思う。フリコ沢は素敵なところだけど、命をかける程の所ではない。

天候:曇り時々雪
風速:0〜10メートル
気温:-10度
雪量:十分
雪質:アイスバーン〜重めのパウダー5〜10センチ
コース:凌雲閣〜崖尾根〜三段山〜フリコ沢〜東谷〜西の谷〜白銀荘
メンバー:旦那、ぱっちまん、かっちゃん 計三名


アイゼン・ピッケルで上ホロを目指す田中ファミリー。バイバイ

視界は一応良いけど、風が強そうだ

崖尾根

崖尾根を登る

三段火口を望む
この高度だと天気はまずまず、雪質も良かった

高度を上げていくと、状況は一変
強風&ホワイトアウト

エッジも立たないアイスバーン
かっちゃん、二度ほどミニ滑落

フードを被らないと顔が凍る

山頂直下
岩だらけだった。去年に旦那が骨折した場所だね

ピーク到着
誰も居ない

岩陰で、天候の回復待ちをすることにする

ツエルトを被って、黙々と飯を喰う
まあ、はっきりいってむさ苦しかった

雪の付き方から、フリコ沢への滑降を決める

フリコ沢を心配げにのぞき込むぱっちまん
なかなか滑降の決心がつかない

意を決して、滑降開始
ぱっちまん

続いて、かっちゃん

沢のボトムから山頂を見上げたところ

小テラスへトラバース

ガリガリバーンを登る

ぱっちまん
悪雪に板を取られそうになるが、リカバリー

アイスバーンを落ちるかっちゃん

東の谷を滑る
ぱっちまん

ここの雪質は良かった

かっちゃん

東の谷、ボトム全景

登り返し
西の谷へ

かっちゃん

ぱっちまん

女王様スロープを滑る
かっちゃん

さーて、吹き上げ温泉にでも入るか・・そのまえに雪崩エアバックのトリガーを外してと・・ブシュー!

ぱっちまん「さすがに二度目は、笑えへんなァ・・」
旦那「まくらにでもするか」
雪崩エアバック、二度目の誤作動。今回は、凍結して外れなくなったトリガーを、無理に外そうとしたのが原因でした。

この時期のフリコ沢は、まだ危険です。

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