ロープウエイに乗れないMixを連れて、田中パパとゆうちゃんは先行して姿見駅へハイク。
残りのメンバーは始発9時のロープウエイで姿見駅へ。意外と人が少なくてさほど並ばずにロープウエイに乗ることができた。
今回のツアー人数は総勢9名と大所帯だが、旭岳の北斜面を降りたところで日帰り班と愛山渓班に分かれる予定だ。旦那は日帰り班。
姿見駅で、今朝早くに比布岳へ向かった人が、強風のために撤退したという話しをチラッと聞いたが、その時は「へぇー」と思っただけで深く考えずに行動開始。
登りだしは快晴で皆上機嫌だった。雪質もまずまず。
ところが、よく見ると旭岳上部の稜線に雪煙が上がっていて嫌な感じがした。程なく予感は的中。
どんどん風が強まってきて、暑い程だったのに急速に体が冷えてくる。気温は-3度程度だが、風が強すぎる。
我慢できずにジャケットを着る、薄手から厚いグローブに換える、フードを被る、快晴なのに!
顔に細かい砂や氷の粒が当たって痛い。雪もアイスバーン状になってきて、シールが効きづらい。
買ったばかりの風速計で風を計測してみると、6合目付近で平均風速18m/s。maxで21m/sの風が吹いていた。さらになんとか7合目まで高度を上げたが、立っているのが辛いほどの強風だ。恐らく25m/sくらいにはなっているだろう。
「まずいな・・」ここで作戦会議。今回僕らはアイゼンを持ってきていない。このまま無理して山頂に上がっても、恐らく北斜面は青氷級のアイスバーンだろう。途中で滑落しても面白くない・・撤退しよう。でも、ただ撤退しても面白くないので、地獄谷へ降りることにした。
深い谷なので風も弱まっている筈。そんな訳で7合目付近から地獄谷へドロップ。
目論み通り風は弱かったが雪質は最悪。固いシュカブラとアイスバーンに手こずる。スーさんは本当に悪雪に強くて平気そうに滑っていったが、無線から「ここを滑るのはやめた方がいい」というアドバイスが入る。
慎重にトラバースしながら降りたボトムのラインは少しマシだったけど、細かい凹凸の上を滑るので震動がひどい。脳しんとうになりそうな感じで噴火口へ到着。
盛大に上がる噴煙をしばし見物する。
地獄谷は、雪質が良ければ面白い斜面だと思った。
ここで田中ファミリーと別れ、僕らは盤の沢方面へ滑降する。
ここからの雪質が良い・・・良すぎた。
「どうする?」「登り返そうぜ」「どこまで?」「あそこまで」ぱっちまんが指さすのは僕らが撤退したあたり。よし!行こう!!
どんどん登り返し、ほぼ僕らが撤退した地点まで高度を上げた。風が弱まり、強い日差しでこのあたりの雪質もザラメに変化してきている。とりあえずビールで乾杯。そこから南向きの斜面を気持ちよく滑り、樹林帯で再び乾杯。
一時はどうなることかと思った旭岳ツアー。北斜面滑降ができなくて残念だったけど、後半に十分楽しめた。バイバイ旭岳。
旭岳周辺ハザードマップです
雪崩死亡事故の地点がよく分かります
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ロープウエイで姿見へ
ぱっちまん
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旭岳 |
姿見駅出発 |
噴煙をくぐって登る |
7合目付近
爆風に襲われる
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山頂をあきらめて、地獄谷へ
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地獄谷 |
固いシュカブラ、アイスバーン |
地獄谷のボトムから見た山頂
山頂からエントリーする場合は向かって左から
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下部は緩やか
中から見ると広い谷だ
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地獄谷滑降終了
噴火口のそばにて
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火口に限界まで近づく
ぱっちまん |
旭岳避難小屋 |
盤の沢上部から登り返し
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再び旭岳へ
ぱっちまん&スーさん
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7合目付近から見た忠別岳 |
北大水産WV |
盤の沢上部から見た十勝連峰
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盤の沢滑降終了 |