070303前十勝

十勝山系では、この一週間ほどまともな降雪が無い。しかも強風の日があったのでコンディションは推して知るべし・・
途中通過した富良野岳には、珍しいことにまだ誰も入山していなかった。
白銀荘に到着してから三段山と前十勝のどちらに入山するかずいぶんと迷い、どうせどちらも良くないだろうということで、しばらくご無沙汰していた前十勝に入山することにした。視界が悪いとどうしようもない山だが、今日の高曇りならなんとかなりそうだ。
歩き出してみると、案の定と言うべきか樹林帯以外はウィンドパックされたモナカ状の雪質だった。滑降のことを考えると気が滅入る。こうなると沢地形の雪に期待するしかない。
登りは風があまり無くて暑く、かなり消耗した。
しかし風向きが良くてS62-II火口に接近できそうだったので、当初の予定より高度を上げて山頂まで上がってみた。
山頂直下では、みきおさんが場を盛り上げるためかプチ滑落を披露。
久しぶりの前十勝山頂は素晴らしかった。三段山山頂を見下ろし、遠くに富良野岳を望む・・この高度感は付近の山域では群を抜くものだ。
kinpeiさんが持ってきてくれたひな人形を山頂に飾り、記念撮影をしてから下山。
山頂直下の滑り出しはシュカブラに手を焼いたが、大正火口付近からボウル斜面上部までは、やや浅いもののクリーミーなパウダーランを楽しめた。
そこから下のモナカ雪を避けて、千春沢までロングトラバース。
途中で大休憩したところ、みきおさんのお話やビールで盛り上がった。暖かさと相まって条件さえ許せばそこにずっと居たい気持ちになる。
千春沢は、上部は油断すると足払いを受ける難しい雪質だったが、カバワラ付近からはまたもや滑りやすいクリーミーなパウダーに変化してくれた。これにて気持ちよく滑降終了。
行動中は視界が良かったが、下山してしばらくすると雪が降り始め、前十勝は真っ白なガス包まれた。まったく良いタイミングで下山できたものだ。

白銀荘後方に目的地である前十勝が見える画質が良いのはSさん撮影	樹林帯を抜ける	泥流スロープ	みきおさん
平坦な泥流スロープをひたすら歩く	カバワラ付近で休憩ここから休憩の度にビールが出てくる	下界が綺麗に見えた	ボウル斜面を見上げる
噴火口を目指して登る	Sさん、たこ八チックなタオル姿なにしろ暑いのだ！	撮影するみきおさん	大正火口をバックに歩く
S62-II火口と旦那夫婦	前十勝山頂！	山頂からの眺望遠くに富良野岳、手前が三段山	山頂とひな祭り kinpeiさん提供
視界が悪くならないうちに下山しよう	山頂直下のシュカブラ斜面ゆきこ	kinpeiさん	S62-II火口からボウル斜面へ・・
大正火口をバックに滑る旦那	広大な泥流スロープへ向かって滑る旦那	SHIBAさん	ゆきこ
みきおさん	Sさん	kinpeiさん	naokissさん
naokissさん	SHIBAさん	ゆきこ	みきおさん
みきおさん	Sさん尻皮がチャームポイント	kinpeiさん	SHIBAさん雪が良いのはここまで。こちらから千春沢までトラバースする。
ロングトラバースの途中で休憩なごやかな一時・・	千春沢を攻める！みきおさん	ゆきこ	上部は意外と難しい雪だった Sさん
SHIBAさん	SHIBAさん雪質は徐々に良くなる	naokissさん	ゆきこ
Sさん	kinpeiさん	みきおさん	楽しそうに滑るみきおさん
千春沢のボトムにて	終わってみれば際どく成功！

この条件下で、これだけ良質な雪を滑ることができたのは幸運だった。沢地形にパウダーを大事に残していてくれた前十勝に感謝。
大量のビールを荷揚げしてくれて、休憩の度に皆に振る舞ってくれたnaokissに感謝。
そしてなにより、久しぶりのツアーで頑張って登り、滑ってくれた妻に感謝。

今回のデジカメ画像の大部分はSさんがデジタル一眼レフ(Nikon D50)で撮影してくれたものです。ありがとうございました。滑降シーンは旦那のDVカメラから静止画を切り出したものです。

注意：前十勝山頂付近は、風向きによっては噴煙に包まれて有毒ガスの被害を受ける危険性があるので十分注意してください。