2010年7月4日(日)
前十勝スキーツアー(焼肉リベンジ雷雨付き)
天候:曇り後雷雨
気温:16〜18度
風速:無風〜1m/s
雪量:かなり不足(途中の藪漕ぎがひどい)
雪質:上部:強烈なスプーンカット下部:強烈なスプーンカット+砂
コース:白銀荘前(9:16)〜千春沢取り付き1,154m(0:54)〜(11:38)千春沢(1,578m)(12:40)〜千春沢取り付き1,154m(13:27)〜白銀荘前(14:06)
メンバー:大西、kinpeiさん、中尾さん、きくちゃん、くう君 計5名
予報は曇り後雨。集中豪雨の可能性と雷注意報のおまけ付き。
非常にやばい感じなのだが、13〜15時あたりまでは天気が保ちそうだったので賭に出た。
登山口からは前十勝付近はガスに覆われてまったく見えなかった。したがって雪渓の状況がまったく分からない。
まぁ、滑る程度の雪はあるだろう。これも賭け。
前回に比べると日射が無い分だけ快適。ただし、雪渓が無くなっているのでコース取りが難しい。
やっと千春沢の取り付きまで来て驚いた。雪が予想よりかなり少ない。
例年よりも雪解けが遅いと言われたのは5月まで。6月に入ってからの猛暑でかなり雪解けが進んだらしい。これは誤算だった。
読みの甘さの代償は大変な藪漕ぎだった。水をたっぷり含んだ逆層のクマ笹は手強い。そんな藪を何度か突破して、やっと雪が続く所まで到達した。
しかし、その雪面は強烈なスプーンカット(スプーンの底にはたっぷり砂つき)。これは・・全然滑れる気がしない。
苦笑いしながら高度を上げる。こうなったら滑りの楽しみは放棄して焼肉に賭けよう。幸い雨はまだ降っていないし、視界も開けてきた。
ちょうど12時前に雪渓の最頂部に到達。焼肉におあつらえ向きな大きな岩テーブルもある。
とりあえずビールで乾杯!いそいそと焼肉の準備に入ったら・・雨が降ってきた。視界も速やかに失われて周囲は真っ白に。
さすが前十勝。そうやすやすと焼肉のリベンジはさせないようだ。こちらも屈することなくカッパ、傘でなんとか焼肉を決行したが、油断すると焼肉が鍋みたいになってくる。まったくあずましくない。
まぁいい。それでもなんとか焼肉はできた。雨足も弱まってきた。
さぁ、滑降だ!
すると待ち構えていたように「ゴロゴロ」と雷鳴。
まずい・・読みよりも早く雷がやってきた。
ただちに滑降・・というよりも撤退を開始するが、雷鳴がどんどん近づいてくる。本当にやばい。
強烈なスプーンカットに蹴られ、すっ転びながらもなんとか高度を下げた。滑った筈なのだが滑ったという印象は・・無い。
その後再び雨足が強まり、急激に増水した沢で滑ったり転んだりしながら千春沢を脱出。
もはや全身ずぶ濡れ。ブーツの中では水が行ったり来たり・・・
久しぶりに手応え十分のスキーツアーだった。いつかの平山雨スキーに匹敵・・いや今回は沢登りの要素も加わったから、それを越えたかも。
まだゴロゴロ鳴っている雷鳴を背に、ドロドロの装備を車に放り込んでスタコラ白銀荘へ逃げ込んだ。
露天風呂へ入ったら、すぐに本格的な集中豪雨がやってきた。そして思わず身をすくませる至近距離の雷鳴!
どうやら、僕らはまだ幸運だったようだ。この時千春沢に居たら、どうなっていたことか。
帰宅して、デジカメのデータを見て驚いた。静止画データが全て消えていた。試しに静止画を撮影してみたが記録できない。
またですか!?(前回のツアーでも同じことが起こった)メディアのフォーマットで直ったと思ったのは間違いだったらしい。
ただちにデータレスキューを行ったが、命がけで撮影した写真のデータは半分方失われた。これも今回のツアーらしい結末か。あはは(笑うしかない)。不足した分はkinpeiさんから写真データを頂いて、なんとかツアー記録の体裁を整えることができた。いつもながら感謝。
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