アメリカ車社会事情etc
2000年8月31日(木)
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くま@ワシントン支部長より、興味深いアメリカ車社会事情のレポートを頂きました。
何通かのメールで頂いたので、私の方で適当に編集してお届けします(くまちゃん、失礼)。

困った車の見分け方・困った落とし物(アメリカ編)
くま@ワシントンより、
また、滞米一年足らずながらヘンな車の見分け方について一考察あり、御連絡させていただきます。

まずもって、お年寄りは巨大なアメ車が好き。という、傾向があります。白髪のおばあちゃんが転がすキャデラックと言うのはそれなりに気概を感じますが、あまり近寄りたくはありません。

また、ヒスパニック系は姉ヶ崎のヤンキーに非常に近縁種であると言う事実。こちらで不必要に巨大なウイングであるとかラメを散らした極彩色のスープラを見たときには一瞬千葉の京葉道路に来ちゃったかと思えました。これらを注意深く観察した結果、ドライバーはほぼヒスパニック系ばかりである事を発見しました。
金を持ってる黒人はなぜかリンカーンが好きと言う報告もありますが、こちらはあまり実見していないのでなんとも言えません。

また、車検制度の緩やかな国情でしょうか?10年20年前の車が平然と走っています。走るなら結構なハナシですが、路上には時折”もうダメ”状態になり放棄された車を散見します。(その数日本の比ではありません)
滞米歴の長い御仁の説では”不況になると落ちているバンパーや放棄された車の数が増える”と言う傾向もあるようです。
なお、私の実見ですが路上の落し物の最大級は”フォークリフト”を見たことがあります。しかも運転者は気づかず走り去ったらしく翌日くらいまで残っていました。
なお、私本人に人種及び年齢による差別の意思はなく、実見に基づく報告に過ぎない事を重ねてお断りさせて頂きます。

買い出し車の恐怖
くま@ワシントンより、
どうも、日本には欧米の交通事情がかなり美化されて伝わっている気もしますので、そのあたりをポロポロと報告して行こうと思っています。
昨夕、食事に帰宅しようとバイクを走らせるとイキナリ前の車が急停車。
何事かと思えば前方の道路を鴨?が集団で横断中。誰も怒らないしじっと待つあたりはアメリカ人。そのほかにも鹿、リス、モグラなどが頻繁に出没。田舎とは言え首都郊外の国際空港もある地域にしてはのどか。

それは或る日曜の昼下がりでした。近所に買い物に出た私は幹線をバイクで走っておりました。
隣の車線には車内はおろかルーフにも荷物を乗っけたおばちゃんの運転する車がよたよたと走っておりました。風を受けて屋根の上に強引にくくり付けたイスがグラグラと揺れていました。
なんか、アブねえなあと車との間合いをかなり空けた、その直後。屋根の上の荷物は全て道路に落下して後続車両を巻き込んで大渋滞を発生させました。(アブねえ)

コレに限らず、アメリカ人ってなぜか車に過剰にモノを積みこむ傾向が或るようです。特に日曜大工関係の店に行くとデカイもの(たとえばカーペットの巨大なロールやらボール盤、バーベキューグリルなど)をなんとか車に乗せようと奮戦するアメリカ人を”必ず”見ることが出来ます。
見てるとオモシロイですよ。縦にしたり、横にしたり、運転席まで使って積みこんで見て運転できなくてまた積みなおしたり(アタマ使えよ)。
配達制度が無いわけではありませんが、それでも彼らは頑張るわけです。中には会員制のデイスカウントストアで車のサスペンションがほとんどボトムにつくほどの食料品を買いこんで車に詰めこんでいるおばちゃんなども居ます(何が凄いって、車内の空間が全て食料品でバックミラーも見えない)

心理は良くわかりません。
配達料金をケチっているだけでもなさそうです。
現にワタシは高額なBMWの7シリーズのトランクに無理矢理荷物を詰めこんで、細いヒモでトランク廻りをぐるぐるに縛ってある車も見たことがあります。金持ちですら自分で運びたがる訳です。
そのほかにも時速120頚で流れる幹線でフト前を見やるとピックアップトラックの荷台をうろつく犬の姿(リースもつけられていない)とか、キングサイズのベッドのマットレスをルーフに乗せて走る車(結構多い)なんかはなかなかオモシロイです。ヒモで結んであるものの車内の全員が窓から手を出して手で押さえてる光景なんかは、腹抱えて笑わせてもらいました。ちなみにその車は風でマットレスが浮かび上がって強烈なダウンフォースを発生させていました。とても迷惑。
それらのムリの結果として前掲のような落下事故が”頻繁”に発生する訳です。
最近では前を行く車の積載物まで見て車線を決めています。

ここから、旦那の北海道編:
うーん。アメリカ人の積みたがり、特に買い物に関しては配達まで待ちきれないという心理ではないでしょうか?ある意味わがままで我慢できないという(^_^;)。さすが世界一の経済大国ですな。
それと、量の多さに関しては、国土の広大さから居住地とお店が離れているので、まとめ買いをしているのでしょう。私も田舎にいたときには一週間に一度の買い出しで大量の食料品を段ボウルに詰めていました。

ちなみに、北海道で驚いた道路の落とし物としては、まず、丸太があります。
太い丸太が一本ゴロン。完全に一車線ふさがれていました。
さらに驚いたのが、干し草のロール。
あの巨大なロールが道に3〜4個転がって道を塞いでいて、びっくりしたことがあります。
仕方がないので、車の鼻先で突っついて転がしてどけましたが、あんまりおもしろいので、他のロールにもちょかいをだして車の腹をスリスリさせて遊んでいました。
そのドライブから帰ってきて、洗車しようとしてびっくり!
なんと、ボディ一面に無数の細かい傷が!!そう。干し草の分際でかわいいデリカちゃんのボディに傷を付けてくれていたのです。
くそー。干し草ロールめ!っていうか、俺が馬鹿。


困った職権乱用車編(ワシントンVS北海道)
くま@ワシントンより、
長野県警交通機動隊のパトが、回転灯をつけて100キロの猛速でバイパスを走ったあげく、弁当屋で弁当を買っていたという事件があったようですね。
ちなみに、わたしの盛岡時代の知り合いに”救急車の運転手”が居りまして、根城にしていたバイク屋の前を通りかかるとサービスでサイレンを一回鳴らしてくれていました。今思えばこれは違法行為かと。
ああ、そういえば今のワシントンの家の近くのショピングセンターですけど、時々車6台分くらいの駐車スペースを占有してデカイ消防車が止まってるんですよね。何事かと思って見ていると、Lunchを買った消防署員が出てきて悠然と消防車で帰っていきました。(モロ私用ですな)

ここから、旦那:
これと似た話で、私が道東を車で移動して時に、後方からパトカーが追いついてきたことがありました。
あわててスピードを制限速度まで落としましたが、それは、はっきり言って交通量の少ない直線道路の割には、かなり不自然なスピードでした。
しかし、後方にぴったりとパトカーが付いているので、スピードを上げるわけにもいかず、かなり長い間そのような状況が続きました。こうなると、我慢比べです。
で、私は我慢比べに勝利しました。パトカーがいきなり回転灯をつけると、それまでの鬱憤を晴らすかのような、ものすごいスピードで私の車を追い抜いて去っていったのです。
あれは、どう考えてもパトカーがあまりの低速に我慢できなくなった挙げ句の所行だと思います。うん。

そういえば、私がかなり山奥に住んでいた頃、よくパトカーが山菜を採りにやって来ていました。制服のお巡りさんが一生懸命山菜を採っている様子は、子供心に微笑ましかったです。時代がおおらかだったせいか、誰も文句言わないし。
なぜか自衛隊のジープがやって来て、隊員がうちのサクランボの木をしげしげと見ていることもありました。実っていたサクランボを少し差し上げると、「班長!見てください!こんな小さなリンゴがあるんですよ!」・・・(^_^;)子供心に困りました。


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