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2003年12月6日(土)危険!!!:雪不足による岩の露出
旭岳スキーツアー(危ねぇ!ブッシュだらけ)

恒例の旭岳初滑り、毎年ロクな目に遭わないと相場は決まっているのだが、今回は史上最悪だった。すでに12月だというのに、まったく雪がない。
駐車場で、捨て板かファット板か選択に迷ったが、雪質自体は良さそうなのでファット板を選択してしまった。
かっちゃんが一時間先行してラッセルしてくれたが、夏道以外のコースは笹だらけでラッセルすらできない状態。ソールにはゴツゴツと岩が当たるし・・完全に板の選択をミスってしまった・・
「これは、もうネイチャーツアーだ。小鳥のさえずりを聴きながら歩こう」とか、「今日の目的変更、ロッジ・ヌタプカウシペで、キトピロラーメンを食べながらビールを飲むこと」など、ぼやき続出、帰りたくなる。しかし、ラッセルして先行してくれた”かっちゃん”を見捨てる訳にはいかない。

盤の沢の上部で、やっと泣きそうな顔で姿見駅から降りてきた”かっちゃん”と合流できた。
「やべぇ・・ここは化け物岩のシュートよりも危ない」とのこと。ブッシュが濃いために滑降コースが夏道上に限られ、狭いところに岩が露頭しているので、ボーゲンすらままならないのだ。
「板が岩に当たってボーゲンのポジションが取れなくて暴走しちゃうんだよね・・」そりゃあ、怖い。
直ちに、現地点から撤退することにする。旦那と田中パパはシールを付けたままで降りることにした。もちろんソールの保護が目的だ。

滑降結果は?ズタボロです。心も体も・・なによりも板も・・
ソールはもちろん、旦那なんか岩を30センチに渡ってエッジで削ってしまいましたよ。板のその部分はエッジが無くなってしまった。どうしよう。
夏道からは出ていないので、植生への悪影響は無かったと思う・・それだけが救い。
あと、積雪が一メートル以上必要だ。それまでは近寄らない方が吉。
以上、人柱からの報告でした。

結果:盤の沢の途中で撤退
天候:薄曇り
風速:0〜1メートル
気温:-7度
雪量:積雪40センチくらい?まったく不十分
雪質:上質のパウダー
コース:旭岳温泉〜盤の沢〜姿見駅
8:45旭岳温泉9:15-10:45盤の沢途中(1444m)11:06-11:50旭岳温泉
メンバー:旦那、田中パパ、ぱっちまん、かっちゃん、まーぼー、ミックス 計5名+一匹

トラックログ図


旭岳ロープウエイ駅前駐車場。まだ営業していないので、料金はタダ

ロープウエイの様子
ここから見ると、雪はありそうな無さそうな・・

登り始め
いきなりルートが笹藪に消えていた

夏道を忠実に辿る・・
ソールに岩が当たる

スキーコースへのコース変更を試みるも、笹が酷くて変更不能

盤の沢出会い
薄雲の向こうに、かすかに旭岳本峰が見えた

くそ〜(マーボー怖い)
トホホ・・(パッチマン)
様々な思いが交錯する

盤の沢取り付き
ブッシュが一層酷くなる。
これらのブッシュは本来雪の下になくてはならない

盤の沢全景
「よく茂っているねー」
絶対的な雪不足

かっちゃん
かっちゃんが降りてきた。楽しそうに見えるが、このように滑れたのは一瞬である

この地点で撤退
さっそく、新装備「雪崩エアバック」の準備をする旦那。このように起爆トリガーをパイプに取り付ける

雪崩エアバック準備完了
こうしてみると、普通のザックと見分けがつかない。起爆トリガーがブッシュに引っかかって誤動作しないか不安

滑降開始!
メタメタ・・狭い〜岩が出ている〜ブッシュ〜

狭い箇所は、もうボーゲンしかない!

極希に10メートルくらい滑ることができる箇所もあった。貴重なシーン

雪質自体は、軽いパウダーで良かったんだけど・・
埋まるミックス

途中で北大ワンゲルと遭遇。
すりこぎ?そば打ち棒?
いえいえ・・即席のストックだそうです。イカス!
今回は完全に見通しが甘かった。
雪さえ豊富にあれば危険度の少ない旭岳であるが、このような状況だと、とても危険だ。
狭くて急な夏道を岩に蹴られながら滑るというのは、決してお勧めできない。
そんなわけで、危険度は!!! とさせていただいた。コース自体の難易度ではなくて、時期的なものであることに注意されたい。
同じ日に、三段山へ向かった仲間も玉砕している。
要するに、行くのが早すぎたのだ。
結局、旦那は二ターンできたかな?
でも、楽しかったよ。僕らは雪の上に居られるだけで幸せなんだ!
なにわともあれ、シーズンインです。今シーズンもよろしく。

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