2004年1月10日(土) 三峰山スキーツアー(雪崩れた) 危険!!!雪崩・急斜面・ブッシュ 今回は危険な三峰山ツアー。どうせ雪が無くて楽しめないだろうけど、やたらレベルの高いメンバーが揃ったので、冒険的に偵察してみようということになったのだ。 天候は、朝のうちは晴れていたが稜線の風は強く、出発時には吹雪模様になってきた。非常に嫌な雰囲気の天候。 さらに、踏みしめる雪の感じもとても嫌な感じ。雪崩れそうな予感がする。 ところが、三峰山沢に入る手前で弱層試験をすると、まったく弱層が見られない。ハンドテストの円柱を腰で引っ張ってもどこからもずれなかった。 「・・・オッケー」どうにも腑に落ちないまま沢へエントリーしてみると・・先行者の足下から切れて表層20〜30センチの雪面が流れていった。それは小規模な雪崩だったが、沢の中の雪質はとても不安定な事が分かった。 そこで、あらかじめやばい雪を落としきろうと思い、旦那はエントリー地点より下の滑降ラインを衝撃を与えながら滑って横切った。これなら雪崩れても雪崩の外へ逃げて避けられると思ったのだが・・ 横切り終わる頃に、「ズシン」と鈍い音がして旦那の立っている場所を含む周囲の雪面が流れ始めた。思ったよりも広範囲な雪崩を誘発してしまったのだ。 とりあえず手近な木の枝にしがみついたが、もの凄い力で背中が押される感じで、そのまま押し流されてしまった。 流されながら「もう雪崩エアバックを展開するしかない!」と思い、雪崩エアバックを作動させるための起爆トリガーの位置を手で探るが、なかなか見つけることができない。かなり慌てていたのだと思う。 やっと探り当てて、いよいよトリガーを引くか!?と思った時に雪崩が止まった。 40度近くあった斜度が少し緩くなったところで、運良く雪崩の勢いが弱まり止まったのだ。沢の長さは相当あったので、ここで雪崩が止まったのは本当に幸運だった。 助かった・・埋まった下半身を掘り出しながら安堵のため息が漏れた。 結局、旦那が流された距離は、ほんの15メートルほどだったのだが、初めての経験にかなりショックを受けた。 流されている間に自分の出来ることは本当に限られる。圧倒的なエネルギーを持つ流れに身を任せることしかできないことが、よく分かった。 雪崩エアバックを背負っていて良かった。雪崩に流されている間に積極的にセルフレスキューを行う余地を与えてくれるというのは心強い。そうでなければ、無力感に打ちのめされていたと思う。 天候:吹雪 風速:0〜10メートル 気温:-9度 雪量:不十分 雪質:ウインドバック コース:凌雲閣〜三峰山方面 メンバー:旦那、田中パパ、まーぼー、かっちゃん、ぱっちまん、じゃん、Mix 計6名+1匹 |