2004年5月15日(日) 三峰山スキーツアー(至福のザラメ) 完全に装備を調え、車をロックしスキーを担いだ僕ら「じゃあ、出発するか!」「どこへ?」「へ?富良野岳じゃないの?」「やー、三峰山も良さそうだよねぇ」「・・・」 確かに、富良野岳の樹林帯はツリーホールとゴミだらけでえらいことになっているし、稜線も雪が消えて登りづらそうに見えた。それに比べると三峰山周辺は、ここから見ても雪がたっぷりある。 「三峰山にするか」「そうしよう、そうしよう」一気に場の空気が三峰山へ流れる。 「目的地変更!基本は三峰山へ凌雲閣からアプローチしてバーデンまで降りてくるルート。あとは出たとこ勝負ってことで」こうして再び荷物を車にぶち込み、旦那は右足だけテレブーツを脱いで、急遽凌雲閣へ車を飛ばした。 凌雲閣の駐車場では、Y田さん夫妻、門田さん、エトリックスさんなど、そうそうたるメンバーと出会えた。これから富良野岳のピーク経由で原始が原へ降りるという。長大でおもしろそうなルートである。 僕らは、美味しそうなシュートをつまみ食いしながら富良野岳方向へトラバースするように進むことにした。 暑いので、Tシャツ一枚になり、パンツも裾をまくり上げる。こりゃビールが旨いや。 まず、三峰山の稜線まで登ってから本峰のシュートを頂いた。落石が多く少し難しいザラメ。急な斜面を皆(旦那以外は)果敢に攻める。 今回初参加してくれた”アジャ”は、18歳ですでに女子テレマーク ワールドカップに二回出場している強者だ。初BCなのに思いっきり凄いフォームで滑っていた。転ぶときは最高にスピードに乗った状態で頭から吹っ飛ぶ(鉄則)。登りの体力も問題無し。僕らのお下劣トークにも怯まないし(重要)、なにより度胸がある。将来が楽しみだ。 このシュートでも十分滑りごたえがあると思ったのだが、かっちゃんが難しい顔をしている「うーん、斜度はまあまあとして、ちょっと斜面が広すぎますね・・やっぱ斜面の幅が3メートル以下じゃないと燃えませんねー」「・・・」 そんなかっちゃんの要望で、今度は狭くて急斜面のシュートへ(旦那は下から見物)・・スラフと一緒に落ちそうになっていたけど、楽しそうだった。 最後は、テラス周辺の見事な斜面で分散し、各自が思い思いのラインを滑った。なんて贅沢なんだろう。 対面のタナカスロープをMARICが海外のスキービデオの一シーンのように滑っている。なまこちゃんがのびのびと高速ロングターンを決める。壁みたいな斜面へかっちゃんが当てこむ。アジャが超高速で吹っ飛ぶ。ぱっちまんが変なかつらを被って踊る。皆が爆笑している。 旦那はビールを飲んだりしながら、そんな様子をビデオ撮影していた。残雪が美しい十勝の山並みに囲まれ、仰ぎ見るとどこまでも蒼い空。この時この場所に身を置ける自分の幸運に感謝していたら、不覚にもサングラスの奥で目頭が熱くなった。 天候:快晴〜高曇り 風速:0〜3メートル 気温:未計測だけど、15度以上はあったと思う 雪量:十分 雪質:快適なザラメ コース:凌雲閣〜三峰山〜バーデン上富良野 メンバー:旦那、ぱっちまん、かっちゃん、なまこちゃん、MARIC、アジャ 計6名 |