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2005年2月16日(水)
危険!前十勝スキーツアー(かくも美しく平和で危険な山)

天候:快晴
風速:0〜1メートル
気温:-14度
雪量:十分だが、薄いパウダーの下に岩が多数あり。危険
雪質:上部はウインドパック気味〜その他は重めのパウダー
コース:白銀荘〜前十勝
メンバー:旦那、ぱっちまん、かっちゃん、堀田さん、佐藤さん、ゆりちゃん 計6名


今回のツアーは、以前に「おでん屋えとり」で一緒に飲んだことのある堀田 貴之氏から、「今度一緒に山へ行きませんか?」とのお誘いを受けたのがきっかけだった。予定された日が平日だったので、職場の休みをとったりして準備していたのだが、なかなか堀田さんから連絡が来ない。
やっと前日の夜に電話で、堀田さんの他にカメラマンの佐藤さん、美人モデル(ゆりちゃん)が参加するのでよろしくと告げられた。
美人モデル?初耳だ。いったいなんの取材なんだろ?まぁそんな細かいことは気にしない三段山クラブなので、こちら側はぱっちまんとかっちゃんに応援を頼んで(二人に多謝!)、いつも通り白銀荘に集合とした。
行き先は三段山を予定していたが、堀田さんはすでに川上さんと快晴の三段山に登ったことがあるようなので、前十勝か富良野岳のどちらかを登ることにして、当日に現地で判断することにした。



当日朝は快晴。旦那にとっては、今シーズン初めての快晴だ。
こうなると行き先は前十勝で決まりだ。快晴下の泥流スロープと噴煙の美しさは、本当に筆舌に尽くし難い。唯一の難点である岩も、最近の降雪で隠れている・・だろうと思った。
ゆりちゃんは、確かに美人だった。これは潤いのあるツアーになりそうだ。
旦那は、昨日導入した7tmツアービンディングのラッセル性能を試したくてうずうずしていた。
幸い前十勝は全面ノートレース・ノートラック。今日はラッセルのしがいがある。
登りだしてみると、なんだか堀田さんが苦しそうであまり元気がないし、時々咳き込んでいる。実は堀田さんは沖縄から来たばかりで、気温差50度の直撃を受けて風邪を引いていたのだった。そうとも知らず、「堀田さんが咳き込むのは、やっぱ噴煙のせいですかねぇ」なんて言いながら、遠慮無く先頭でラッセルをしてもらっていた僕らだった。
ちなみに、7tmツアービンディングの調子は最高!登りもラッセルも、以前とは比較にならないほど楽だった。



白銀荘前
左から、堀田さん、ゆりちゃん、ぱっちまん、かっちゃん

登山口
前十勝がよく見えた

観測小屋までは樹林帯を歩く

冠雪・・




泥流スロープで休憩

交代でラッセルが続く




堀田さんと、ゆりちゃん

カメラマンの佐藤さん

堀田さん

S62II噴火口が見えるところで、昼食


ビール!

滑降地点は、もう少し上にする

滑降準備

噂の7tmツアービンディング

ロックレバーが操作しづらい・・

フルラッセルで順調に標高を稼いだが、雪の状態が悪くなってきたので噴火口のすぐ下から滑降することにした。
雪質は、まぁなんとか楽しめるレベル。富良野岳や旭岳の雪質は最低だったそうだから、これでも良い方なのだろう。
プロカメラマンが同行しているということで、三段山クラブ員達は緊張していた。「悪いけど、旦那のビデオとは緊張のレベルが違う」と言いやがる。
佐藤カメラマンは、「じゃあ、カメラの三メートルくらい前を、右ターンで入って下さい。パウダーは、オーバーヘッドになるような感じで・・」なんてことをこともなげに言うが、そんなに器用に滑れるものなのか?
「そんなもん、滑ってみないとそこで右ターンになるか左ターンになるか、分かるわけないじゃない」
と、堀田さんが良い事を言う。そんな堀田さんは、カメラの三メートルくらい前で転んでいた・・さすがだ。
今日がBC二度目という”ゆりちゃん”は、ひたすらテレマークスキーの原点である、「雪との一体感」を求め続けていた。快晴下の一人ブリザード。
ところで、楽しそうな写真に写っていないのは、”岩”である。
一見、フラットでオープンなバーンだらけなのだが、うすーいパウダーの下には岩が潜んでいる。
油断すると・・いや、油断しなくても「ガリガリ〜!」
滑り終えて恐る恐る愛板のソールを見てみると・・斜めに深いスクラッチが走り、スルメのようなものがたくさん発生しているではないか!あぁ・・エッジまで・・
皆、笑いながら泣きそうな顔をしていた。だが、板に傷が付くくらいならまだ良い。過去には岩にぶつかって頭が割れた人も居るのだ!そう、ここは危険な地雷地帯。
そのおかげか人が全く居ない。全面ノートラック。斜面争いもラッセルどろぼーも存在しない。静かで平和だ。
かくも美しく平和で危険な山、前十勝。今度は残雪期に捨て板で来ようと思う。


滑降開始!かっちゃん



ゆりちゃん

一人ブリザードだ!

堀田さん

佐藤さん

かっちゃん(ムービーあり)



堀田さん


ぱっちまん(ムービーあり)


佐藤さん

かっちゃん

トラバース気味に登り返し

次の滑降ポイントへ
正面は富良野岳

ここには、岩が無かった!

ゆりちゃん

ぱっちまん


見渡す限りの大斜面

かっちゃん


堀田さん

最高のスプレーでした

ラスト斜面へ


行け!ドギー!!

失敗・・(ムービーあり)

ゆりちゃん

転倒・・

再び一人ブリザード

堀田さん(ムービーあり)

佐藤さん

力強い滑りでした

北海道エコ・コミュニケーション専門学校の皆さん&阿部さん

カバわらへ向かいました

「おでん屋えとり」にて

下山後は露天風呂&ビール、その後「おでん屋えとり」へ移動、
おいしいおでんを突っつきながら大いに盛り上がったのは言うまでもない。
堀田さんは、日本中の著名テレマーカーと滑っているので、彼らがどんな滑りをしていたのか聞いてみたのだが、「うん。ぴゅーっと滑ってった」「ギターが上手かった」等々、肝心の滑りについてはまったく要領を得なかったのが残念だ(^_^;)。
佐藤さんにお願いして撮影した写真を見せてもらってたまげた。皆、格好いい!
さすがプロカメラマン。あの旦那でさえ格好良く滑っているように見えて感服した。
旦那が撮影したビデオも見たが、こちらは格好いいのも悪いのも全部写っているので、笑いが取れた。
またの再会を約束し皆と握手をして別れた。ツアーからアフターまで、とても楽しかった。これも堀田さんのお人柄・人徳だろう。良い一日だった。


ムービー:

かっちゃん(10.2MB)

ぱっちまん(12.9MB)

ドギー(6.1MB)

堀田さん(6MB)
注意:映像を見られない場合は、
こちらから、QuickTime無償プレーヤーをダウンロードしてください。


堀田 貴之
1956年、大阪生まれ。日本国内をはじめ、世界各地で、さまざまな人にお世話になりながら旅を続ける。地球環境保護のため「SAVE WATER DRINK BEER」を提唱する活動家としても知られる。
テレマーク関係では、「テレマークスキー漫遊奇譚」の作者でもある。


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