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2007年3月10日(土)
冬期山岳救助訓練

 
2007 十勝岳連峰地区『冬期山岳救助訓練』開催について
 主催 上富良野十勝岳山岳救助警備隊・上富良野冬期山岳事故防止委員会
 近年大雪山国立公園内十勝岳連峰地区における冬期登山・スキー・スノーボード・スノートレッキング等入山者の増加により、
冬期山岳遭難事故の発生が懸念され、また今シーズンは暖冬の気象であり山岳地区での雪崩・遭難の恐れがあるため訓練を実施することになりました。
 ひとりでも多くの人に雪崩と言うものを知ってもらい、雪崩事故から登山者の生命を守りたい。そんな気持ちで今回救助訓練を開催します。

日時:平成19年3月10日(土)〜11日(日)
訓練内容:
3月10日(土)
野外にて、雪崩訓練(講師による雪崩メカニズムの実践訓練・雪崩想定訓練・ビバーク訓練・ビーコン・ゾンデ棒訓練)
3月11日(日)
北海道警察ヘリによる救助活動訓練


天候:快晴
気温:無計測
風速:ほぼ無風
雪量:十分
雪質:ウィンドクラスト〜ウィンドパック〜2〜3センチの新雪
場所:凌雲閣駐車場、二本松付近
参加人数:救助警備隊関係 28名、一般参加者39名 合計67名


11日の北海道警察ヘリによる救助活動訓練が悪天候によりできなかったのは残念でしたが、10日には60名以上の参加者による雪崩訓練が無事完了できました。参加された方々、お疲れ様でした。
雪崩訓練では、予想外の参加者の多さに対する講師陣の不足から、基本的なゾンデーレンとビーコン訓練しか行うことができませんでしたが、これから雪崩を予見する技術を習得するきっかけになったらと思います。
特に残念だった点は、上記の理由によりせっかく参加してくれた一般参加者の見学や自主訓練の時間が多くなってしまったことです。それは大きな反省点として今後改善されると思います。自主訓練をリードしてくれたエトリさんに感謝です。
救助警備隊の方々はもとより、一般参加者の意識・装備共に非常にレベルが高かったのが印象的です。
装備に関しては一般参加者の方が最新のものを持っており、特にビーコンは7〜8割がデジタルビーコンでした。素晴らしいことです。

11:00 十勝岳温泉駐車場集合
開会式

すぐに訓練地点へ向かう

前方に見えるのが三段山の崖尾根

二本松地点へ到着
訓練に適したなだらかなスロープがある

まずは昼食

予定より早く12:30より講習開始
樋口講師と旦那の手前はダミーバック

最初はゾンデーレンの訓練
主にビーコンを持たない・持ち合わせていない場合の捜索法となる

右が救助警備隊、左が一般参加者
2隊に別れて訓練開始

30名以上のゾンデーレンは、大きな統率力が必要
本来は最大15名程度で行うのが望ましい

リーダー、ライン係、シャベル係に別れてゾンデリング
本来は記録係も必要

各係は適宜交代しながら、埋められたダミーを探す

ゾンデーレンは大変な作業。しかも遺体捜索の意味合いが強い。
必ずビーコンを持とう

ゾンデーレンの総括
リーダーの立ち位置など細かい指導が入る

次はビーコン訓練
ビーコン特性の説明

ここから一般参加者は見学・自主訓練
救助警備隊は2隊に別れて場所を移動

ビーコンのセルフチェック(重要)
の後に捜索練習

ビーコン捜索五段階訓練法
最初は雪上に置かれたダミーに対するビーコンの反応を把握する

その後、徐々に難易度の高い捜索に移る。
発見までの時間が重要なので、毎回タイムを取る

最後には、実際の遭難をシミュレーションした組織的捜索を行った(旦那班)

夕暮れまで訓練は続けられた
さらに一般参加者の希望者に対するビーコン訓練も行い、5時に訓練終了

訓練撤収
天候も徐々に荒れ出した

テント設営

巨大雪洞での夕食
写真撮影
Sさん、SHIBAさん

今回、旦那は北海道山岳活動サポート樋口氏のアシスタントとして講師のお手伝いをさせていただきました。拙い指導しかできず至らない点が多々あったと思いますが、それでも熱心に受講してた方々に感謝いたします。
遭対協、道警の方々に大変お世話になりました。
特に、上富良野十勝岳山岳会の方々には、巨大な雪洞や事務所に招いていただき大変感謝しています。ごちそうさまでした。ありがとうございます。

アシストしてくれた、スーさん、キャプテン、Sさん、SHIBAさんとても助かりました。ありがとう。
今日、札幌からわざわざ来てくれたkinpeiさん、みきおさん達もお疲れ様でした。


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