2009年6月7日(日)
前十勝スキーツアー(ホワイト&レイニィ千春沢)
天候:雨
気温:8〜14度
風速:無風〜15m/s
雪量:千春沢は、まだ余裕で滑れます
雪質:軽いスプーンカット、この時期にしては良好
コース:白銀荘(9:23)〜(10:03)千春沢雪渓最端部1,158m〜(10:49)千春沢分岐1,519m(11:04)〜(11:15)千春沢雪渓最端部1,158m〜白銀荘(11:58)
メンバー:大西、kinpei、naokiss 計3名
その日の朝、外は雨、天気予報も終日雨、十勝岳のライブカメラは真っ白。
スキーを背負って玄関を出る時に声を掛けられた。
「本当に行くの?」
「・・・」
男には、ダメと分かっていても行かねばならない時がある。
実は、今回のツアーはすんなりと決まったわけではない。前日ギリギリまで電話やメールで協議し、なかば自暴自棄気味に決定されたものである。
菊水作戦に出発した大和の乗組員も、このような心境だったのだろうか。
8時前に白銀荘に到着、やはり雨。おまけに雲が低くて山が見えない。ここまで悪条件だと却って清々しい気持ちになる。
やがてkinpei,naokissが到着し、お互いの物好きぶりを称えつつ出発準備。
そこへ田中パパから着信、
「やー、本当に行くんだ。え、僕?僕は暖かい家の中でミックスを撫でながら雨が降っている様子を見ているところだよ。しかし、選りすぐりの変態が残ったって感じだねー」
暖かい激励の言葉を頂いたので、カッパを完全に着込んで出発。もちろん他に入山者は一人も居ない。
ツアーの前半は雨足が弱く、風も無かったこともあり、自棄気味行動時の常で僕らはハイテンションだった。naokissがモンベルのレインダンサーを着ながら踊っている。尽きない馬鹿話にゲラゲラ笑いながら千春沢末端に到着。予想通り雪は豊富に残っていた。さらにありがたいことに視界が晴れ始めて沢の全貌が見えてきた。運はある。
naokiss以外はシール登行に切り替え、おそらく今シーズン最後の雪の感触を楽しみながら高度を上げていった。
千春沢に取り付いてしばらくすると雨足と風が強くなってきた。
どうやら高度が上がるほど状況はひどくなるらしい。kinpeiさんが何かを叫んでもカッパのフードに当たる雨の音がうるさくて聞き取れない程。雨にはアラレが混じりはじめ、顔が痛くて上げられずふらふらと迷走気味になってしまう。
沢筋が分岐しているところまで登ってギブアップ。いそいそとビールで乾杯してから(これは外せない)滑降開始。
雪の状態は良く、意外なほど快適に滑れた。登りの苦労が報われるというものだ。
最初はどうなることかと心配したが、終わってみればいいツアーだった。雨はスキー滑降の障害にならない。しつこくスキー派バンザイだ。
旦那は、諸事情からこれがスキー納めとなるが、よいイメージでシーズンを締めくくることができた。
帰り道、果たして今日スキーを滑っていたのは全道で何人居たのだろう?という話題になった。雪はこんなにいいのにもったいない。
千春沢は来週も快適に滑ることができると思う。まだスキーを仕舞うのは早い。皆さんはぜひ、しつこくスキーを!
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